腸活で免疫力向上 発酵食品、食物繊維取ろう
腸内環境を整えて免疫の力を高める食事が注目されている。腸内には免疫に関わる細胞が多くあり、その働きには腸内細菌が大きく関わっているとされる。愛知県一宮市の山下病院で「腸内細菌外来」を担当する消化器内科医長の泉千明さん(40)=写真=に、腸内細菌と食事の関係について聞いた。 (長田真由美)
泉さんによると、腸内には免疫細胞の五~七割が存在。ウイルスや病原菌が目や口、鼻、腸などから侵入しようとした時、粘膜組織が侵入を防ごうと働く。このとき、小腸などにある免疫細胞から「分泌型IgA」という物質が粘液内に分泌され、ウイルスや病原菌にくっついて侵入を防ぐ。
分泌型IgAは乳酸菌の働きで分泌が促される。これらはヨーグルトやみそ、納豆などの発酵食品を食べると、摂取できるという。
また、大腸にいる「酪酸産生菌」は大腸の免疫をつかさどる。腸内の細胞はブロックのように並び、細胞同士の間に小さな隙間がある。隙間はウイルスが侵入しないよう粘液層で覆われているが、その粘液を作るのが酪酸産生菌だ。
酪酸産生菌は出産時などに親からもらうが、食事で摂取することが難しい。自前で増やす必要があるが、水溶性の食物繊維が酪酸産生菌のえさになる。
日本人の食品摂取基準では年齢や性別で差はあるが、一日に二十グラム前後の食物繊維の摂取を推奨。現状では五~十グラムほど足りないといい、「意識して取るようにしたい」。粘液が増えると、便秘の解消にもつながるという。
◆納豆、海藻…レシピ活用を
腸内細菌のバランスを整えるには、どんな料理がいいのか。水溶性の食物繊維や発酵食品を使い、親子で作れるレシピを東邦ガスクッキングサロン栄(名古屋市)の講師で、料理研究家の井上亜希子さん(41)=写真=に聞いた。
水溶性の食物繊維は海藻や根菜類、イモ類、納豆などに豊富に含まれる。納豆は乳酸菌も取れ、活用したい。
「桜エビとアオサの丼」は具材を載せるだけ。「納豆と長イモのグラタン」「納豆とヒジキのつくね」は納豆が苦手でも、食べやすく、冷めてもおいしいので、弁当に入れてもいい。ヒジキは肉の水分で軟らかくなるので、乾燥したまま入れる。
井上さんは「缶詰や乾物を活用したり、まぜるときはビニール袋に入れたりすると洗い物を少なくでき、ストレスも少ない」と話す。
◆桜エビとアオサの丼
【材料】(1人分)
ご飯茶わん1杯、A(錦糸卵適量、桜エビ・しらす干し・アオサ・マグロフレーク各大さじ2)、わさび漬け適量
【作り方】
ご飯を盛り、Aをきれいに盛り付けて好みでわさび漬けをのせる
◆納豆と長イモのグラタン
【材料】(2人分)
長イモ200g、納豆1パック、ツナ缶1缶、A(しょうゆ小さじ2、塩小さじ1/2)、モッツァレラチーズ1個、ピザ用チーズ・マヨネーズ・刻みのり適量
【作り方】
<1>皮をむいて切った長イモを袋に入れて、めん棒などでたたいて砕く
<2>(1)に納豆とAを加えてまぜ、じか火用の耐熱皿に入れる
<3>(2)にモッツァレラチーズを輪切りにして並べ、ピザ用チーズを散らす。マヨネーズをかけ、グリルで約8分焼く
<4>仕上げに刻みのりを載せる
◆納豆とヒジキのつくね
【材料】(10個分)
鶏ひき肉(もも、むね肉どちらでも)200g、A(ひきわり納豆1パックと付属のたれ、すりおろしショウガ1片、片栗粉大さじ11/2、乾燥ヒジキ大さじ1)、万能ネギ2本、B(酒・しょうゆ・みりん各大さじ1、砂糖小さじ1/2)、すりごま(白)小さじ1、ごま油大さじ2
【作り方】
<1>ボウルに鶏ひき肉を入れ、Aと小口切りの万能ネギ半分を加えてまぜる
<2>フライパンにごま油を熱して、スプーンで(1)をすくって入れる。両面をこんがり焼く
<3>(2)にBを加えて煮詰める。すりごまと残りの万能ネギを載せる。
東京新聞
免疫力は大切なもの
免疫力を上げるにはどうしたらいいの?
体温と免疫力には密接な関係があります。免疫細胞は体温が36.5℃~37℃の時に活発に働きます。逆に体温が1℃下がると免疫力は30%低下すると言われています。
体温と免疫力には密接な関係があるのです。つまり、免疫力を上げるために身体を温めることはとても有効です。
身体を温める
・入浴をする
身体を温める入浴のコツは38~39℃のお湯に30分間浸かることです。身体を温めると副交感神経が優位の状態になり、リラックス効果もあります。また、副交感神経はリンパ球(免疫細胞)を増す働きがあるため、ウィルスに対する免疫力も上がります。気を付けなくてはいけないのはあまりに熱いお湯はかえって逆効果。
交感神経が優位になってしまい、血管の収縮を引き起こして血流を悪くさせ冷えてしまいます。
・目を温める
目を温めることはリラックス効果抜群!副交感神経が優位になって血管が広がり、血流が良くなります。血流が良くなると身体の隅々まで栄養が行き渡り、免疫細胞も働きやすくなります。
目を温めることについては以下の記事もご参照ください。
・温めグッズを上手く使う
世の中には身体を温める様々なグッズがあります。身体全体を温めるもの、局部的に温めるもの。色々ありますが自分の身体に合ったグッズを上手に使いましょう。
温めグッズについてはこちらの記事もご参考になさってください。
充分な睡眠をとる
免疫力を上げるには身体を休ませることが一番です。そして身体を休ませるためには「よく寝ること」睡眠が一番です。
あなたも睡眠不足の状態が続くと体調不良になったり、身体がだるくなったりという経験に心当たりがあるのではないでしょうか。
しっかり睡眠の時間を確保するのはもちろんですが、以下の方法を実践すると質の良い睡眠を得られやすくなります。ぜひ試してみてください。
・布団に入る二時間前までにぬるめのお湯にゆっくり浸かる。
・眠る直前に身体のストレッチをする
・カモミールやベルガモット、ラベンターなどリラックス効果のあるアロマを焚く。
よく眠れるからと寝酒をする人も居ますがこれは逆効果。アルコール摂取直後に寝ると睡眠を妨げる脳波が出ることが確認されています。
しっかり食事を摂る
言わずもがなのことですが私達の身体は食べたものからできています。
よく〇〇には××が効きます!という特集がありますが、食事が偏っていたり、身体にいいからと同じ食材ばかりを食べるのもそれはそれで良くありません。何事も大切なのは『バランス』です。
ですが、なるべく摂った方がいい食材は存在しますので、毎日の食生活に無理なく取り入れることが大切です。
食材についてはこちらの記事を参考になさってください。
サプリメントを補給する
100% 九州 福岡 糸島産 天然 手摘み
『服部屋』アカモクエキス フコイダン ゼリー
まとめ
『免疫力を上げる』というのは特別なことを実践する!ということではありません。
一番大切なのは、毎日の生活で無理なく続けられて、それを習慣にできることです。
免疫力を上げることは体質改善に近いものがあるのでこれをやったから急に元気になる!ということはありません。ですが、続けていくうちに風邪を引かなくなったり、身体が軽くなったりということが起こってきます。
繰り返しますが、大切なのは「毎日続けられること」です。
あなたのできる範囲で身体を労わって免疫力を高める生活を始めませんか?それがウィルスや風邪の菌から身体を守ることに繋がります。